晴れた午後
2007年 05月 11日
晴れた午後
携帯を片手に
公園で時を過ごす
体で感じる日差し
頬に当たる心地よい風
見上げれば青空が広がり
木漏れ日は心地よい音を奏でる
見落としていたもの
忘れていたこと
大切なこと
ふと思い出す……
ある人からの電話。
それはほぼ一年ぶりの声
別れの電話…再会の電話
会っていないのだから
再会とは言わない
けれど声を聞くだけで
想いがよみがえる
もう会うことはないかもしれない
もう会えないかもしれない
それでも伝えた
『今でも大切な人だと』
思いやりのある人だから
わがままな人だから
寂しがり屋な人だから
強がる人だから…
『今でも大切な人だよ』と
そう伝えることができただけで
うれしかった
幾百日の時の隔たりを
一声で越すことができるのだと
そしてそれができたことで
自分はその人を忘れることができないで
いたのだと実感する
幾百日の時を越えて
これからそれぞれの幸せを想いながら
幾百日と時を重ねていく
そして一つの約束を交わす
『今度はさよならを伝えよう』と
お互い、どちらかがもう連絡をとらない
そう決めたときには
『さよなら』を告げようと。
そして自分はそう告げることができず
その人も『さよなら』は言わなかった
もう会えないだろうな
お互いにそれは何となく感じていること
それでもお互いにに『さよなら』を
言わなかった
代わりに告げられたのは
『相変わらず女の趣味悪いね』
…そうかもね
わがままで約束守らなくて
連絡もよこさない
その人を大切だと想い続けるのは
多分趣味が悪いのだろうなと。
でもそれがなぜか心地よく想う
その人を忘れるための恋はしないだろうと
いや、できないだろうと。
その人を大切に思う気持ちを
思い出すことができたから
自分を少し取り戻せた気がする
by cozysc | 2007-05-11 14:21 | ~手紙~